本日は2月22日。
鳥界隈では、ヤマガラの「ニーニー」という鳴き声になぞらえ、毎月22日はヤマガラの日と呼ぶ人も多くいます。
つまり2月22日は、「ニーニーニー!」となり、超ヤマガラの日と言えるでしょう。
せっかくですので、今回はヤマガラについて調べたことを記事にしてみました!

ちなみに、動物言語学者でシジュウカラの言葉などの研究を行っている鈴木俊貴氏によるとと、「ニーニー」はヤマガラ語で「集まれ!」という意味で、敵を追い払おうとする際は「ニーニーニー!」と激しく鳴くそうです。
「ニーニー」はヤマガラ語で「集まれ!」という意味。特に、天敵を追い払おうと仲間を呼び集めるときは「ニーニーニー…」と激しく鳴きます。
— 鈴木俊貴 Toshitaka Suzuki (@toshitaka_szk) February 22, 2024
今日は(激しい)ヤマガラの日!🐥#ヤマガラの日#激しいヤマガラの日#2月22日 pic.twitter.com/KAPsne2ryj
ヤマガラを語る際よく話題に出るのが、その器用さと頭の良さです。
たとえば食料となる木の実を食べる際、両足で木の実を挟んで固定し、くちばしで割ろうとすることがあります。
このような方法で身を割ろうとすることのできる鳥は限られています。
ヤマガラの好物にエゴノキという植物があるのですが、エゴノキの果皮には有毒成分のサポニンが含まれています。
ヤマガラは器用に有毒な果皮を取り除き、中の種子を食べることができているようです。
またヤマガラは食料の確保が難しくなる冬に備え、秋の食料が豊富なうちに木の実を樹皮の間や枝の割れ目などに貯蔵することがあります。
この行動は貯食と呼ばれ、貯食した場所はほとんど覚えているそうです。
先ほどのエゴノキは果皮を取り除くと発芽率が高まるようで、果皮を取り除かれ貯食されたエゴノキが春に発芽をするといったように、ヤマガラとエゴノキの間にはWinWinの関係が成り立っています。

このように器用で聡明なヤマガラは、昔は曲芸を仕込まれることがありました。
有名なのが、人の代わりにおみくじを引いて持ってきてくれるという芸ですが、そのほかにもカルタ取り(上の句を詠むと下の句の札を取ってきてくれる)や輪ぬけなどいろいろなことができたという話もあるようです。
※現在は野鳥を許可なく捕獲、飼育することは禁止されています。

ヤマガラにはいくつかの亜種が存在し、その一つが伊豆諸島南部に生息するオーストンヤマガラで、三宅島では天然記念物に指定されています。

通常のヤマガラよりも全体的に褐色がかっていますね。
毎月22日はヤマガラの日として、X(旧Twitter)では「#ヤマガラの日」の記載とともにヤマガラの写真をアップする文化があるようです。
野鳥カメラマンの方は、22日はヤマガラの写真をアップして、ヤマガラの日を一緒に盛り上げてみてはいかがでしょうか?
【参考文献】
くますけ『エナガの重さはワンコイン』
叶内拓哉『自然散策が楽しくなる! 見わけ・聞きわけ 野鳥図鑑』
野鳥シリーズ44 ヤマガラ | あきた森づくり活動サポートセンター
http://www.forest-akita.jp/data/bird/44-yamagara/yamagara.html
樹木シリーズ23 エゴノキ | あきた森づくり活動サポートセンター
http://www.forest-akita.jp/data/2017-jumoku/23-egonoki/ego.html
