ここ最近、家のアンテナや木のてっぺんに止まって「ヒッヒッ」という声を上げるジョウビタキをよく見かけます。
人前にもよく姿を見せてくれるので観察しやすく、きれいな橙色をしてかわいいジョウビタキ、好きな人も多いのではないでしょうか。
今回はそんなジョウビタキについて調べてみました!
まず名前の由来ですが、「ジョウ」はもともと「尉」と書いたそうです。「尉」には老人や、昔の能に使用した老人のお面の意味があるそうで、オスのジョウビタキの頭の白い部分を老人の白髪にたとえて「尉」とつけたという説があります。
「ヒタキ」はそのままヒタキ科のことですが、もとは「カッカッ」という鳴き声が火を起こす火打石を叩く音に似ていることからつけられたそうです。
また、次列風切の一部が白くなっており、着物の紋付のように見えることから「紋付鳥」とも呼ばれています。
語感の良さからでしょうか、ジョウビタキのオスは「ジョビオ」、メスは「ジョビコ」という愛称もつけられています。
呼び方の種類が多いのは、バーダーから愛されている証拠でしょうか。
ジョウビタキは中国やウスリー(ロシア沿海州と中国東北地方の国境を北流する川周辺地域)、サハリンなどの地域から日本へ渡ってきます。
飛来直後は目立つ場所で「ヒッヒッ」という声を上げて縄張り宣言を行います。
オスもメスもジョウビタキは縄張り意識が強く、ときには同種で取っ組み合いのけんかを行うこともあります。
また、縄張り内にある鏡に映る自分の姿を敵と見間違い、襲い掛かることもあるそうです。
ジョウビタキは冬鳥ですが、近年は日本国内で繁殖する個体数が増えています。
1983年に北海道で日本初の繁殖が記録されました。本州では2010年に長野県富士見高原で確認され、現在では長野、山梨、岐阜、兵庫、鳥取など西日本に向かって繁殖例が増えているようです。
人家近くの開けた場所を好み、人工構造物の隙間や壁の穴、巣箱などに営巣するようで、今後町中でジョウビタキのヒナや巣を見つける機会が身近にやってくるかもしれませんね。
ジョウビタキをはじめ冬にやってくる小鳥にはかわいい子たちがいっぱい!
バードウォッチングが捗る季節がやって来ましたね♪
今後私のSNSアカウントでも、冬鳥たちをたくさんアップしていく予定ですのでぜひ見てみてください!
【参考文献】
内田博『卵と巣』
くますけ『エナガの重さはワンコイン』
文一総合出版『BIRDER(バーダー) 2024年 11 月号』
叶内拓哉『自然散策が楽しくなる! 見わけ・聞きわけ 野鳥図鑑』
野鳥シリーズ47 ジョウビタキ | あきた森づくり活動サポートセンター
http://www.forest-akita.jp/data/bird/47-gyoubi/gyoubi.html