カタツムリを食べ言葉を話す! シジュウカラの驚きの生態

暑さが和らぎ、木陰に隠れていた小鳥たちが姿を見せ始めてくれているような気がします。
先日気持ちの良い秋晴れの中を歩いていると、シジュウカラがさえずりながら姿を見せてくれました。
身近な鳥であるシジュウカラですが、その生態には意外な秘密がたくさん。
今回はそんなシジュウカラについて調べてみました。

全長14.5cm、体重は16gほどの小鳥、シジュウカラ。四十雀と漢字で書きますが、たくさん群れるからという説や、スズメ40羽分の価値があると言われていたからという説、鳴き声が「シジュウ」と聞こえるからという説があります。
雑食性で、果物や種子、昆虫などを食べていますが、ときにはカタツムリを食べることもあります。
これは卵を体内で作るときに殻としてカルシウムが使われるため、カタツムリの殻でカルシウム不足を補うために摂取しているとのことで、繁殖期には積極的に食べるのだそうです。

シジュウカラについて有名な研究があります。鳴き声を使って、意味のある単語や文章を話すことができるというものです。
例えば『ピーツピ』は「警戒しろ」、『ヂヂヂヂ』は「集まれ」ということを意味していて、『ピーツピ・ヂヂヂヂ』という声を聴いたシジュウカラは周囲を警戒しながら集まってくるのだそうです。
また、『ジャージャー』は「ヘビ」を意味し、『ジャージャー』という鳴き声を聞いたシジュウカラはヘビを探して下の方を警戒するのだそうです。
バードウォッチングの最中にシジュウカラの声が聞こえてきたら、何と言っているのか予想してみると面白いかもしれません。

ところで、シジュウカラは種内托卵を行うことがあるのはご存じでしょうか。
シジュウカラは基本的に一夫一妻制ですが、魅力的なよそのオスを受け入れることがあり、高い頻度で巣箱には父親が異なる卵が含まれているようです。
鳥で托卵といえばカッコウやホトトギスが思い浮かびますが、同種内の托卵であれば意外にも身近なシジュウカラやツバメなどの鳥の間でも行われているのです。

身近な鳥でも、詳しく知っていくと見方も変わってきてバードウォッチングが楽しくなりますよね。
少し宣伝ですが、2024年11月2日(土)から上野の国立科学博物館で特別展「鳥」が開催されます。
私はその特別展の公式トリバサダー(鳥+アンバサダー)をさせてもらっています。
鳥について興味があれば、ぜひ特別展「鳥」を見に来てください!

特別展「鳥」公式サイト:https://toriten.exhn.jp/


【参考文献】

くますけ『エナガの重さはワンコイン

デビッド・アレン・シブリー『イラスト図解 鳥になるのはどんな感じ? 見るだけでは物足りないあなたのための鳥類学入門

【世界初】鳥の言葉を証明!シジュウカラの鳴き声が示す単語と文法とは – サイエンスZERO
https://www.nhk.jp/p/zero/ts/XK5VKV7V98/blog/bl/pkOaDjjMay/bp/p0XWGW8MX7/

シジュウカラ|日本の鳥百科|サントリーの愛鳥活動
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1430.html

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