ヒナたちの2種類の生存戦略 早成性・晩成性とは

夏らしい気温となる日が増えてきた今日この頃。
バードウォッチャーにとっては子育てに精を出す親鳥の様子や、かわいらしいヒナや幼鳥の姿を観察するのが楽しみな季節ではないでしょうか。
子育ての様子を観察していると、実は鳥のヒナには2種類存在することに気が付きます。
今回は、ヒナの生存戦略、早成性・晩成性について調べてみました!

早成性・晩成性とは

たとえばカルガモのように、ヒナが産まれた時点で体が羽毛に覆われており、自分の足で歩くことができて、親鳥についていきながらも自分で食べ物を探すことができる鳥は「早成性」と呼ばれています。
早成性の鳥はカモ類のほか、キジ、シギチの仲間が当てはまります。

ヒナを引き連れたカルガモ 初夏の風物詩ですね

一方でツバメのように、産まれた直後は赤裸で目も開いておらずしばらくは親鳥が作った巣の中で給餌を受け、十分に成長してから巣立ちをするようなタイプの鳥は「晩成性」と呼ばれています。
晩成性の鳥には、スズメやシジュウカラといった小鳥たちやカラス、キツツキの仲間など多くの鳥たちが含まれます。

十分大きくなるまで親鳥からの給餌を受けます

早成性の鳥たちは、河川敷の草地や岩場、海岸などの開けた平地で子育てをするものが多いです。当然天敵から狙われるリスクもありますが、彼らは生まれてすぐに移動することができるので天敵から逃げたり身を隠すことができます
また、自分たちで食事を確保することができるので、親鳥たちが食べ物を探してくる必要がないのも大きな利点です。
晩成性の鳥はというと、高い木の上や樹洞などに巣を作り子育てをすることで、哺乳類などの天敵に狙われづらくしています
給餌が必要な分、親鳥は子育てに手間がかかりますが、天敵に巣が見つかってしまわない限りは比較的安全に子育てを行うことができると言えるでしょう。

コチドリの親子
子どもは自分で食べ物を探します

早成性・晩成性の中間の鳥たち

ここまで2種類のヒナの育ち方を説明しましたが、はっきりとこの2パターンに分けられない中間の種類の鳥も存在します。
たとえばワシ・タカ・フクロウ類などは生まれてすぐに羽毛が生えていますが、巣立ちできるようになるまでの間、親から食事を与えてもらうものもいます。
また、カモメ類は早成性の鳥に分類されますが、親と同じ大きさになるまでは親に食べ物を運んでもらうようです。

生態や暮らす環境によって戦略を変える鳥たち。
フィールドでヒナや幼鳥、子育て中の親鳥を見かけたら、一生懸命生きる彼らをそっと見守ってあげたいですね。
※子育て中の野鳥への過度な接近は営巣放棄・育雛放棄等の原因になることがあります。
近づきすぎず短時間の観察に努めましょう。

今回鳥たちの撮影に使用したカメラはOM-1 MarkII
AFと連写性能で、すばしっこく動き回るヒナたちの動きを捉えることができました!

OM-1 Mark IIについてはこちら

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【参考文献・サイト】

山階鳥類研究所『山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書』

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